誰でもいいって訳じゃない

赤西とSMAP、その他J事務所のつまみ食い

アイドルの恋愛を許せる日は来るのか

仕事し始めると一週間があっという間で、週末の休みなんてもっとあっという間でビックリしてます。ご無沙汰です。某有名ジャニヲタブロガーさんの記事を読んで、どうしてもこれを書きたくなったので、書き殴りますね。



「事後報告」というキーワードで思い付くのはこの人しかいないでしょう、赤西仁くんです。いつぞやのソロライブでは「事後報告」とデカデカと書かれたTシャツを着る演出をしたくらい、本人公認の「事後報告キャラ」です。そんなキャラあんのかよ。何を事後報告したかと言えば、言うまでもなく、結婚と妻の妊娠。いわゆる「出来ちゃった結婚」とその時のスポーツ新聞やワイドショーは報じていました。この日のことはよく覚えています。当時の私は昼夜逆転の生活をしていて、朝5時くらいまで起きてTwitterに張り付いてました。Twitterを通して知り合ったKAT-TUNファンの子たちと話すのが楽しくて仕方がなかった時期。ほとんどのフォロワーが寝静まった深夜3時ごろ。TLには私ともう一人の友達、あとはbotしかいなかった。突然そのツイートが誰かからのリツイートで私のTLに表れた。「赤西仁できちゃった結婚。」見た瞬間はそれがなんなのか理解できなかった。友達はこの事をまだ知らないみたいだ。どうしよう、これマジ?とりあえず記事を読んで…。貼り付けてあった画像を開くとスポーツ新聞の一面に大きく見出しが出ていた。マジか、マジか…。私の頭の中にはそれしか出てこなかった。他の言葉は何も浮かばなかった。とりあえず回って来たそのツイートをリツイートし、起きている友達に「ねえ、これ…」と話しかけた。その子もその記事を読んで、「マジか…」となっていたと思う。とりあえずこの朝刊ゲットしてくる!と最寄りのローソンへと走ったけれど、まだ朝刊は入ってきていないと言われて一旦家に引き返した。TL上では「今はまだみんな寝てるからいいけど、朝になって起き出したら…」と話していた。そう、私とこの友達は赤西が好きだけれど、"男として好き"という好きではなかった。彼の歌声が好き、ダンスが好き、作る音楽が好き、性格が好き、生き方が好き。"恋愛対象としての好き"ではなく、どちらかというと"人間として好き"で恋愛ごとはまぁそんなに気にしない、というスタンス。でも当時よくTwitterで絡んでいた他の子たちは違った。赤西くんを"恋愛対象として好き"だった。赤西くんと付き合いたい、抱かれたい、結婚したい。そんな感情で赤西くんを応援し、好きでいた子たちにとって、このスクープはどんな衝撃を与えるのかわからない。怖い。みんなのリアクションが怖い。今回はいつもの週刊誌とは訳が違う。こればっかりは笑い飛ばせないだろう…。そうこうしているうちに無情にも時は過ぎ、朝の4時。早朝のワイドショーをチェックするとさっそくこのスクープについて流れている。どうしよう、やっぱり本当だったんだ…と思っていた時、TLに「おはー」と赤西くんファンの子が呟いた。いつもめっちゃ早起きの子だ。やばい、みんなが起きてくる。この事をみんなが知ってしまう…!怖くなった私と友達は、逃げるようにTLを離れた。そして寝た。現実逃避だ。古い漫画じゃないけど、寝て起きたらなかったことになってないかな、なんて感じだ。まぁ結果なかった事になんてならなかったわけですけどね。


その後の赤西ファンたちがどうなったかと言いますと、まぁバラバラです。私みたいに"何されてもやっぱり好き!"っていうダメんずウォーカーみたいな人もいれば、"ソロになってこれからって時にあり得ない、見損なった"って人もいたし、"結婚は百歩譲っていいけど、事後報告はダメでしょ"って人もいた。ちなみにさっき書いた赤西くんと結婚したいと思っていた子は、"赤西くんの不倫相手になりたい"という新たな隙間を見つけて赤西くんに恋愛しています。このしぶとさこそがヲタク…!


この時の反応は本当に多種多様で、たぶん自分の中の価値観や赤西くんに求めるもの、応援するスタンスに基づいてリアクションが違ったんだと思う。昨日まで一緒に「赤西くんかっこいい!」と言っていた人たちが、こうも意見を変えるのか、と思うと同時に、アイドルとファンとの関係についても考えさせられた出来事でした。


ここからは私の超絶個人的な意見と見解、偏った物の見方なのでサラッと聞き流して欲しいんですけど、「アイドルの恋愛を許せる日は来るのか」という話です。端的に言ってしまえば、"許したくなくても許しちゃう、どうしようもないダメんずウォーカーが私です"という結論。だって人間なんだもの!という極論に私は行き着きました。よく言われているけれど、アイドルの本来の意味は"偶像、崇拝される人"です。つまり、私のような俗世間の人間とは違う、崇めるべき雲の上の存在ということです。神聖なものだってことです。毎日テレビの中で綺麗な服を着て、きちんとセットされた髪型とメイクでニコニコ笑っている。それが芸能人であり、そこから更に俗世間から超越した"恋愛について歌うけど、私生活では恋愛なんてしていない"、"劇の中では相手役に恋をするけれど、私生活では恋をしない"という矛盾に満ちた存在。それがアイドルだと思っています。ファンが求めていることはとても酷です。いつも元気でニコニコしていて欲しい、いつまでもキラキラしていて欲しい、ファンを大切にして欲しい、私たちを楽しませて欲しい、もっとテレビに出て欲しい、でもファンの近くにいて欲しい。ファンの数が増えれば増えるほど、その要求は大きく強くなり、全てに応える事は当然無理になっていきます。普通のサラリーマンの仕事とは違って、私生活にまで世間やマスコミやファンに口を出される。「それが芸能人。高い給料もらってるんだから当たり前。」と言われればそれまでだけれど、もし私自身がその立場だったら、と考えただけでゾッとします。とても無理だし、どんなお給料をもらっていたとしても耐えられない。それを24時間365日絶え間なく続けている彼らは本当に凄いし、たぶん生まれ持った才能がある人たちなんだろうなぁと思います。だから彼らは"偶像"であり、"崇拝される人"であり得るのだと。


それはとても尊い生き方であるし、それを応援する人がたくさんいる事も分かっています。けれど私は、そんな彼らを真っ直ぐに応援することはどうやらできそうにない。どんなに彼らが"偶像"と呼ばれようとも、本来は人間であることを知っているし、私と同じ俗世間で生きているんだと分かっているから、「普通に幸せになって欲しい」という思いが根本にあるんです。仕事は確かに大事だけれど、私生活も大事にして欲しい。恋をするのも、友達と遊ぶのも大事にして欲しい。縁のある人がいるのなら結婚だってして欲しいし、恵まれるのであれば子供を授かって欲しい。行きたい場所に行き、見たい物を見て、食べたい物を食べて欲しい。その人の望む生き方を、私は応援したい。


こう言うととても大袈裟に聞こえるかもしれませんが、でも人を好きになるってそういうことなんじゃないのかなぁ、と思うんです。いつも笑っていて欲しい。究極に突き詰めて考えたら、好きな人に望むことなんてただそれだけだったりします。まぁこんな世の中ポイズンなので、生きたいように生きられる人なんてそうそういなくて、みんなどこかで何かしら我慢したり諦めたり妥協したりして生きてると思うんですけどね。だからこそ私は、赤西くんが好きなんです。どんなに非難されても、外野に好き勝手言われたり書かれたりしても、自分のやりたい事をできる限り実現していると思うから。先に書いた"できちゃった結婚"も、本人の口からは「先にちゃんとプロポーズしてて、その後に子供を授かっていたことが分かった"出来てました婚"」だとファンに説明しているし、そのことをワイドショーで見て訂正したくて事務所に電話したら「もう報道されちゃってるから遅いと思います」って対応されたこととかはファンに言ってますからね。どこのマスコミも訂正しなかったですけども。前々から「いい人がいれば、すぐにでも結婚したい」と言っていたし、「仕事は勿論大事だけれど、プライベートも同じくらい大事にしたい」と語っていました。私生活が充実しなければ、いい仕事は出来ない、と。せっかくの一度きりの人生なんだから、自分らしく、やりたい事をやりたいと。そんなことを事あるごとにファンに向かって伝えて来てくれたからこそ、私はどんな事があっても赤西くんを信じてこれたし、応援し続けてきたんだと思う。いつか赤西くんが言った言葉で、「”ファンの人の希望に沿えない=ファンのことを思っていない”というわけでは決してない。」これに尽きると思うんです。多様化するファンの希望全てに応えるなんてことは到底出来なくて、たった一度の自分の人生を自分らしく生きたい。その為に、彼はグループを抜け、事務所を辞め、今の生き方を選んだんじゃないのかな、と。ステージでのびのびと歌い、踊る彼を見ていると本当にそんな気がするんです。「ああ、楽しそうにしてる。よかった。幸せだ」って。彼が幸せなら、私も幸せ。そんなシンプルな関係が確かに存在しています。


厳密に言えば、もう彼はアイドルではありません。だからこそこんな気持ちになれるのかも知れないけど、私の中にある根本の「人を好きになる」って気持ちは「その人に幸せでいてほしい」ってことだから、恋愛ネタが出ても"許したくなくても許しちゃう"と思うんですよね。私的には失恋してるわけだけど、まぁ最初から叶うわけないって分かり切ってる片想いだしなぁ…と。ショックを受けつつも、その後ちゃんと幸せそうにしててくれたらいいのかなーと。


そんなことをグルグル考えて、まとめて文章にするのにGWを費やしたまななでした。あと一日だけだけど、皆さんよい休日を!